梅は冬につぼみをつける
寒い冬につぼみをつける
そうして花が咲くとやがてその花は散り 実になっていく
梅よ 月が見ている
半月が君を見守っている
つぼみはまだ固いけど 君はそのうち白く咲く
私の心も冬にときめく
梅の花は寒さ知らず
寒さと同居して やがて散っていく
我が家にある一本の梅の木は働き盛り
毎年梅の実をいくつもつける
我が家にある梅の木は人間で言えばきっと不惑ぐらい
そんな梅の木が今年も花をつけている
君の心は不惑かい
私の心は思考の波でゆれている
君の心は私の心を強健にする
君は私の滋養の元
君と一緒にこの家に暮らしてだいぶたつ
君は私の滋養になっているよ
今年も来年もそのまた来年も一緒に暮らそう
君の心にありがとう

カワセミ

カワセミ

カワセミのいる川 それは何の変哲もないように見える川
カワセミのいる川 それは護岸工事がされている川
だけどカワセミは 上に行ったり下に行ったり
元気に楽しく飛んでいる
カワセミのいる川 そこには観察小屋がある
カワセミのいる川 そこで私は野鳥観察
カワセミ以外もけっこう来る
私の中での野鳥の王様は この川ではやっぱりカワセミ
カワセミが来るのをじっと待って 望遠レンズを携えファインダーを覗く
カワセミはきまぐれ 少しだけとどまりすぐに立っていく
カワセミはけっこう優しい 少しだけど撮影できるぐらいとどまってくれる
カワセミは鮮やかな色をしている 青とオレンジの体
そんなカワセミは やっぱりいつも私の中では野鳥の王様

水仙

水仙

水仙の花 冬に咲く水仙の花 君は正月には顔を見せたね
庭に咲く水仙の花 広場に咲く水仙の花 お寺に咲く水仙の花
いろいろな水仙の花がある
君の名は水仙 水の仙人と書く
きっと君の中には不思議な力があるのでしょう
その不思議な力は 私に香りと色と肌触りを運んでくれる
香り立つ水仙の花よ 君は声を立てずに香りを立てる
香り高き水仙の花よ 君の香りは私を立ち止まらせる
今年は早く水仙が咲いたね きっと水仙も驚いているでしょう
水仙の花を見つめる 私は水仙と少し会話する
今日はごきげんいかが いつものとおりさ
今日は写真を撮ってもらったかい 今撮ってもらっているよ
君の姿を写真に残そう 芳しきにおいとともに
思い出したら心が見える 君はいつでも私と会話
思い出すとき心をとかす 君はいつでも私の心に住んでいる
春が来て夏が来て花がなくなっても来年の冬また見せてくれ
可憐でかわいいその花を

お参り

お参り

お参りをした 今年がよい年になるように お参りをした
一年一年それぞれがよい年になることを願う
楽しかった思い出 うれしかった出来事 そんなことを心に残して
今年一年がよい年になるよう お参りをした
神様にはそれぞれ得手不得手があるという
私は他の人に何かを頼むのと同じように
神様に何かを頼む
神様は願いを聞いてくれるだけ
かなえるのは自分で 責任を持つのも自分
失敗は自分の責任 成功はみんなで共有したい
お参りするのは願いを聞いてほしいから
お参りするのは自分が何を望んでいるのかを知りたいから
お参りしながら今年がよりエキサイティングで楽しい年になることを
願っている
お参りしながら心ははるか先まで予定を立てる
今不健康でもきっと必ず健康になる
今不幸でもきっと必ず幸せになる
今幸福ならずっと必ず幸福が続く
幸福を願うとき 私はひとりの人間になる
幸福を願うとき 私はみんなと手をつなぐ
楽しくなければ楽しくしたい
不幸せなら幸せを作りたい
この時代を生きる限り すべての存在は必ず自分の思ったとおりになっていく
私は私で何思う
私は少しずつ進んでいく
私はみんなと進んでいく
早歩きをしたいことも多いけど ほどほどにしておいたほうがいいかもしれない
いつかそのうちビッグイベントが訪れる
いつかそのうち今の百倍は楽しくなる
いつもいつの日も 世界は私を見つめてる
いつもいつの日も 私は自分を模索する
いつの日か心から満足できる日々を送れるようになるまで
私は一歩一歩進んでいこう

メジロが来た

メジロが来た 正月の我が家の庭に メジロが来た
みかんをついばみ ソシンロウバイの花とともに メジロが来た
慎ましやかにみかんを食べるメジロ
君はみかんを少しずつ食べる
慎ましやかにみかんを食べるメジロ
君はソシンロウバイに気づいているか
メジロの目は私のほうにも向いている
急に近づくと逃げてしまうメジロ
君は確かに我が家の庭の楽しき訪問者
君の体の色が鶯のようだったら
こんなに君を気にかけないかもしれない
楽しきメジロよ 庭に咲く花のように スターになれ
私はいつでも見守っている
楽しきメジロよ 空に輝く星のように 穏やかに輝け
私はいつでも君を見ている
庭に訪れた一瞬の間 君は確かに庭のスター
かわいいしぐさを見せるメジロ
君は確かに庭のスター
もうまもなく君は行ってしまうけど
この街の中を元気に愉快に歌を歌いながら飛び回れ
君は確かに庭のスター

夕闇


夕暮れ時に空にある雲 そこの先には宇宙がある
赤く染まる空の中 私は静かに歩いてく
地上にはまもなく夜が訪れる そこにはすでに灯がともる
私はゆっくり歩いてく 前を見ながら歩いてく
いつしか空は星が出る そこには宇宙が広がっている
私の心は宙へ舞う 舞って大空高く行く
空の向こうは宇宙へ続く そこにはきっと何かが待っている
突っ走って生きていく 脇目もふらずに生きていく
たまに立ち止まってのんびり休憩 時に道を間違え逆戻り
そんなこんなで生きていく
夕暮れ時の街の中 私はゆっくり歩いてく

紅葉


冬になった 都会の緑はそれでもまだあかね色
銀杏の葉はほとんど落ちた だけどちょっぴり残ってる
都会にも森はある 都会の森に足を踏み入れる
そこは少し静かな世界
そこかしこにきれいな葉っぱ 街中から少しだけ外れてみる
そこは確かに生き物の街
すずめが飛び ハトが歩いてる
赤い葉に誘われるように歩き続ける
そこは確かに生き物の街
空を見れば真っ青な色の中に ちょっぴり小さい雲がある
そこは確かに別世界
そこは確かに宇宙に続く
いつか宇宙に飛び立つとき 私は背中に羽が生える
そこは確かに別世界