印象派を詠む 色使い 光とらえた 印象派

印象派というと、ルノワール、モネのことだと思いがちですが、印象派に分類される画家は10人くらいいます。印象派という名前は第1回印象派展に出品されたモネの「印象・日の出」からとったものです。印象派の絵には特徴があります。一つは輪郭線が曖昧だということ。実際に目に見える色をその色そのものでは描かず、様々な色を組み合わせて描くということ。そして多くの場合光とのコラボレーションを重視するということです。印象派の代表者と思われがちなルノワールですが、ある意味印象派の中でも独自の存在意義を持っているのがルノワールです。ルノワールは他の印象派の大多数の画家のように光の中に存在意義を見出したり、風景を描いたりしませんでした。つまり人物、女性を描いたのです。そしてルノワールが愛される理由の一つがその絵を描く姿勢でしょう。つまり幸福感を基調とした絵を描いたのです。物事には裏と表があります。ムーランドラギャレットという社交場にしても華やかで明るい側面がある一方で、寂しさや孤独を見出すことも可能です。ルノワールはその表の側面を描いた、常に描いたという点でとても意義ある画家だといえるでしょう。